根管治療に伴う痛みとは
根管治療には、治療を始める前の痛みと治療を終えた後に起こる痛みの2種類があり、それぞれの特徴や症状、対応方法についてご紹介します。
根管治療中に生じる痛み
治療前の痛みには、慢性期の痛みと急性期の痛みがあります。慢性期では鈍い痛み(疼き)が続き、急性期では突然の鋭い痛みや激痛に見舞われます。
また、治療後には一時的に鈍痛が起こる場合がありますが、大半は数日でおさまります。
治療前の慢性期に見られる痛み
・痛みの特徴
我慢できる程度の鈍い痛みが、日常的に続くことがあります。ただし、痛みが継続的に起こるとは限らず、不定期に現れることもあり、個人差があります。
・現れる症状
歯茎の腫れや、軽く押すだけで痛むような感覚が出ることがあります。膿が出ることもあり、噛んだときに浮いたような違和感や歯茎の鈍痛を感じることもあります。
・口腔内の状態
痛みが常にあるとは限りませんが、こうした症状に気づいた時点で、思っている以上に進行している可能性があります。
歯髄がすでに壊死していたり、歯根の先に膿が溜まっていたりすることも考えられます。こうなると急性期へ移行するリスクが高まります。
・対応方法
痛みが強くなる前に、市販の鎮痛薬を使用するのも一つの方法です。
ただし鎮痛薬は一時的に痛みを和らげるだけで根本的な治療にはなりません。
鈍痛のうちに歯科医院を受診し、必要に応じて噛み合わせを調整したり薬を処方してもらうなど、早めの治療開始が理想です。
治療前の急性期に見られる痛み
・痛みの特徴
慢性痛を繰り返したのち、ある日突然強烈な痛みに襲われることが多く見られます。
入浴や運動、アルコールなどで体温が上がったり、歯を噛みしめただけでも激しい痛みを感じることがあります。
冷やしたり鎮痛剤を飲んでも効果が出ないことも少なくありません。
・現れる症状
歯茎の腫れが強くなり、患部以外の歯にも痛みが広がるようになります。
上下の歯に痛みが放散し、喉の腫れや食事が困難になることも。
微熱や倦怠感、思考の鈍化といった全身症状が出ることもあります。
・口腔内の状態
唾液の中の細菌が根管内に入り込んで炎症を起こし、歯根の先に膿が溜まっている可能性があります。
この状態になると、わずかな刺激でも激痛に繋がりやすくなります。
数日痛みが続いたあと慢性化する場合もあり、それを繰り返してさらに悪化することも。
悪化すれば骨が溶けて歯を失うリスクもあります。
これは細菌が骨を溶かしているのではなく、体が炎症を抑える免疫反応の一環として骨を吸収しているのです。
結果的に歯を支える骨がなくなり、歯の脱落へと繋がる恐れがあります。
・対応方法
市販の鎮痛薬や冷却で一時的に対応することも可能です。
ただし急性期ではそれらが効かないケースが多く、早急に歯科医院を受診する必要があります。
応急処置を受けたうえで、本格的な治療へ進みましょう。
治療後に見られる痛み
・痛みの内容
治療後にズキズキとした痛みが出ることはありますが、多くの場合は一過性であり、心配は要りません。
治療により感染部位を除去したことで、残っている膿を体が排出しようとする免疫反応が働くためです。
・対応方法
一時的な症状であるため、過度に心配する必要はありません。
ただし痛みが気になる場合には、処方された鎮痛薬を早めに服用するのが効果的です。
また、炎症が起こっている場合は抗生物質なども指示通り服用しましょう。
治療直後は、入浴・飲酒・運動といった体温上昇を招く行動は控えるようにしてください。
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