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歯にヒビが入る!?

20代・30代ではあまり見られませんが、40代後半から歯にヒビが入るケースが増えてきます。
「ぶつけたわけでもないのに、歯にヒビが入るなんて考えたこともなかった…」という方も多いのではないでしょうか。

最近では歯の健康意識が高まり、歯周病が進行する前に対策する方が増えています。その結果、何でもしっかり噛めるようになり、噛む力の強さが原因で歯にヒビが入るケースが増えていると考えられます。

今回は、歯のヒビ(歯の破折)の原因・症状・治療法・予防策について詳しく解説します。


歯にヒビが入る「歯の破折」とは?

歯の破折(はせつ)とは、歯にヒビが入り、割れたり折れたりする状態を指します。

ヒビが進行すると、歯の内部の神経(歯髄)に細菌が侵入し、痛みや炎症を引き起こすことがあります。


歯にヒビが入るとどんな症状が出る?

1. 神経がある歯にヒビが入った場合

✅ 噛むと電撃のような激痛が走る
✅ 最初は違和感程度だが、徐々に痛みが強くなる
✅ どの歯が痛いのか特定しにくい

ヒビが進行し、噛むたびに歯が広がるような力が加わると、神経が刺激され、強い痛みを感じるようになります。

2. 神経を取った歯にヒビが入った場合

腫れや膿が出る
✅ 噛むと痛みがあるが、電撃的な痛みではない
どの歯が痛いのかはっきり分かる

神経がない歯は痛みを感じにくいですが、根の部分にヒビが入ると、周囲に炎症を起こし、腫れや膿が出ることがあります。


歯にヒビが入る主な原因

1. 噛む力・食いしばり

歯の数が少ないと、1本にかかる負担が増える
顔の骨格によって噛む力の強さが異なる
大きな詰め物があると、歯に亀裂が入りやすい

特に、四角い顔の人は噛む力が強く、ヒビが入りやすい傾向があります。

2. 神経を取っている歯は弱くなりやすい

神経がある歯と比べ、神経を取った歯は内部が削られているため、薄くなり、割れやすくなります。

3. 加齢と長寿化

加齢とともに歯が脆くなる
長寿化により、歯の使用年数が長くなる

歯周病の減少により、健康な歯が長く残るようになりましたが、その分「ヒビ割れ」のトラブルが増えています。


歯のヒビの検査方法

1. 神経がある歯の場合

LEDライトでヒビを確認
冷たいものを当てて神経の状態をチェック(寒冷診査)
噛み合わせチェック(綿を噛んで違和感を確認)

ヒビが深い場合、細菌が神経に達してしまい、神経が死んでいる可能性もあります。

2. 神経がない歯の場合

レントゲン撮影で破折線を確認
歯科用CT(CBCT)で歯を立体的に観察
歯周ポケットの測定(根の部分で折れていると膿が出ることも)


歯のヒビの治療方法

1. 神経がある歯のヒビ

ヒビの深さに応じた治療を行う
痛みが続く場合は、神経を取るor抜歯が必要になることも

ヒビが軽度なら、被せ物をして歯を保護しますが、進行すると抜歯が必要になるケースもあります。

2. 神経を取った歯のヒビ

噛む部分だけ割れている場合は被せ物で補修
根が割れている場合は多くのケースで抜歯が必要

歯根破折(歯の根が真っ二つに割れる状態)の場合、接着剤で固定する方法もありますが、ほとんどの場合は抜歯が必要になります。


歯のヒビを防ぐ方法(予防策)

1. 神経を取るような虫歯を作らない

虫歯が進行する前に治療を受ける
定期的に歯科検診を受ける

2. 硬いものを頻繁に食べない

コリコリした食品を毎日食べるのは避ける
スルメや炒った豆など、歯に負担のかかる食べ方を控える

成長期の子どもと違い、大人は硬いものを噛みすぎると歯がダメージを受ける!

3. 就寝時の食いしばりを防ぐ

ナイトガード(マウスピース)を装着する(健康保険適用)
歯並びを整えて噛み合わせを改善する


歯のヒビと再石灰化について

初期の虫歯なら再石灰化で回復可能
しかし、歯のヒビは再石灰化では治らない!

再石灰化でエナメル質が強化されることはありますが、ヒビを修復することはできません。歯にかかる力をコントロールすることが最も重要です。


まとめ:歯のヒビは自然に治らない!早めの対策を

40代以降は歯のヒビが増える傾向にある
ヒビの原因は「噛む力・神経を取った歯・加齢」
ヒビの進行を防ぐには、硬いものを控え、ナイトガードを使用する
歯のヒビは再石灰化で治らない!放置せず歯科医院で診察を

「知覚過敏かな?」と思っていたら、実はヒビが原因だった…ということも。
歯がしみる・噛んで痛い場合は、早めに歯科医院で診てもらいましょう!

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