インビザライン矯正中の虫歯リスク
インビザライン矯正を始める際、「矯正中は虫歯になりやすい」という話を耳にすることがあるかもしれません。特に、もともと虫歯ができやすい人にとっては気になるポイントでしょう。
インビザライン矯正中は虫歯になりやすいのか?
結論として、インビザライン矯正中は矯正をしていないときに比べて「多少虫歯になりやすい」と言えます。これは、マウスピースの装着で口内が乾燥しやすくなり、唾液の自浄作用が働きにくくなるためです。しかし、食べかすや糖分が残っていなければ、乾燥していても虫歯リスクはほとんどありません。正しい歯磨きとケアを行えば、矯正前と同様に虫歯を予防できます。インビザラインはワイヤー矯正と異なり取り外しが可能なので、他の矯正方法に比べて虫歯リスクが低いのも特徴です。
マウスピースをしたままの飲み物に注意
インビザライン矯正中に虫歯になりにくいとはいえ、注意が必要なのが「飲み物」です。マウスピースをつけたまま糖分を含む飲み物を飲むと、マウスピースと歯の間に糖分が残り、虫歯の原因になります。甘い飲み物を飲むときはマウスピースを外し、飲んだ後は歯磨きをしてから再装着しましょう。
矯正中でも虫歯の治療は可能?
インビザライン矯正中でも、歯の形に大きな変化がない小さな虫歯であれば治療が可能です。ただし、大きく歯を削る治療や被せ物が必要な治療は、マウスピースの適合に影響を与えるため避けることがあります。小さな虫歯の治療は、削った部分にコンポジットレジンという樹脂を詰めることで完了します。
矯正中の虫歯予防のポイント
矯正治療中に虫歯にならないためのポイントを紹介します。
フッ素入りの歯磨き粉を使う
歯磨き粉は、フッ素入りのものを選びましょう。フッ素は再石灰化を促し、歯を丈夫にします。市販でも高濃度のフッ素が入ったものがあるため、そちらを使用すると効果的です。ただし、未就学児にはフッ素濃度1000ppm以下の歯磨き粉をおすすめします。
フロスや歯間ブラシを使う
歯磨きだけでは口内の6割ほどしか磨けていないと言われています。そのため、フロスや歯間ブラシで歯と歯の間もしっかり磨きましょう。
- フロスの使い方:歯と歯の隙間にぴったり当て、スライドさせて歯茎の方まで持っていきます。
- 歯間ブラシの使い方:隙間が広い方におすすめで、歯と歯の根元部分にゆっくり入れ、汚れをかき出します。サイズが分からない場合は歯科医に相談しましょう。
こまめに水分を摂る
インビザラインのマウスピースにより口内が乾燥しやすいため、こまめな水分補給で唾液の分泌を促し、乾燥を防ぎましょう。砂糖が入っていない水が最適で、コーヒーやお茶などは色素沈着を避けるため控えめに楽しむと良いでしょう